

第5回 スカイコート学生プランニングコンペ [SSPC]
表彰式&セッションレポート
第5回
スカイコート学生プランニングコンペ [SSPC]
表彰式&セッションレポート

2025年5月24日(土)、スカイコート株式会社本社スカイビルにて「第5回 スカイコート学生プランニングコンペ(SSPC)」の表彰式を開催いたしました。
2020年に誕生した本コンペティションは、建築やデザインの未来を担う若い才能を応援するべく、学生を対象に育成と活躍の場を提供したいという想いから創設したものです。
節目となった第5回のテーマは『滞留と対流』。相反する概念を掲げた難しい課題にもかかわらず、国内外102校から全201点の作品が寄せられました。改めて、ご参加いただいた皆さま、ならびに関係者の皆さまに心より御礼申し上げます。
表彰式には、受賞者および第一次審査を通過した中から計17組25名の学生の皆さまと、審査員を務めていただいた建築家の三氏にご出席いただきました。
表彰式後には、学生同士が自由に語り合える交流プログラム「SSPCセッションプラス」も行われ活発な対話が広がりました。講評やセッションなどを通じて交流を深める貴重な機会となった、当日の様子をお届けいたします。

「SSPCセッションプラス」では、展示した一次審査通過作品を前に、学生と審査員が活発に意見交換する光景も多く見られました
表彰式
~未来の建築家たち~
表彰式では、最優秀賞1点、優秀賞2点に加え、今年も特別賞1点の表彰が行われました。式典の冒頭では、審査員長の河野有悟氏より次のような言葉が贈られ、温かな雰囲気の中で式が始まりました。
「審査の過程では皆さんの顔も名前もわかりません。今日皆さんを前に、“この方たちがあの作品を作ったのか”とワクワクしております。このプランニングコンペでは、毎回抽象的なテーマが掲げられます。テーマをきっかけに、建築の周辺、あるいは、自分の中に何があるのか?を見つめ、考えてもらえていたら嬉しいです。皆さんの次のステップに生かされていくことが最大の意義だと思っています。」

受賞4作品には、賞状、記念の盾、そして副賞として目録が授与されました。また、審査員からの講評に加え、受賞者の皆さまには、それぞれの作品に込めたコンセプトや背景、想いについて語っていただきました。
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最優秀賞 日本大学 |
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優秀賞 工学院大学大学院 |
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優秀賞 日本大学大学院 |
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特別賞 京都美術工芸大学 |
※大学名、学科、学年などは応募時のものです
受賞4作品には、賞状、記念の盾、そして副賞として目録が授与されました。また、審査員からの講評に加え、受賞者の皆様には、それぞれの作品に込めたコンセプトや背景、想いについて語っていただきました。
最優秀賞
日本大学
理工学部 建築学科 2年
中藤 堅吾さん
大木 優里花さん
作品タイトル
『めくり開かるる』

優秀賞
工学院大学大学院
工学研究科 建築学専攻 1年
松尾 香里さん
井上 琴乃さん
作品タイトル
『想いがめぐる壁』

優秀賞
日本大学大学院
理工学研究科 建築学専攻 1年
河上 晃生さん
作品タイトル
『錯綜する』

特別賞
京都美術工芸大学
建築学部 建築学科 2年
山崎 天翔さん
作品タイトル
『おすそ分け
〜提灯による十字路集合住宅〜』

※大学名、学科、学年などは応募時のものです
SSPCセッションプラス
〜学生×建築家×不動産ディベロッパーCEO〜
続いて行われた「SSPCセッションプラス」は、未来の建築業界を担う学生たちが出会い、語り合い、つながる場として開催いたしました。飲み物や軽食を片手にリラックスして過ごす、ざっくばらんな立食形式の交流会です。出席した17組の作品が順に投影され、対話を交えながらプレゼンテーションと講評が行われました。

今年の審査員はこの4名。左から、御手洗氏、仲氏、河野氏、藤原
会場にお越しいただいた学生の皆さまは、学ぶ地域や年齢もさまざま。関東近郊をはじめ、名古屋、長野、京都、広島、島根、鹿児島、さらには中国から帰国して出席してくれた方もいました。中には不動産営業の社会人経験を経て建築を学んでいる方など、多様なバックグラウンドを持つ個性豊かなメンバーが集まりました。 | ![]() |
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全員が聞き手であり語り手となる「SSPCセッションプラス」。同テーマ、同世代、同じ建築分野を志す学生たちが『滞留と対流』をどう解釈し、プランを練り上げたのか。参加者の誰もが興味津々で耳を傾けていました。 テーブルに手を伸ばすことすら忘れるほどの集中ぶりに、河野氏が「まずは皆さん、飲み物を手にしましょう(笑)」と一言。会場は一気に和やかな雰囲気に包まれました。 |
審査員の三氏による作品の読み解き方や表現方法もそれぞれ異なり、講評を聞いているだけでも、建築という世界の懐の深さや可能性、そして楽しさが伝わってくる時間となりました。 | ![]() |
仲氏による『風のギフト』へのコメント: 「課題にしっかり向き合ってみよう、という3人の会話が聞こえてくるような作品です。チャーミングでダイナミック。芯があるんだけど遊び心もあって、結果として新しい合理性が作られているような印象です。建築を学んで初めての作品でこれができるのは、なかなかすごい。」 |
![]() 『風のギフト』/宇佐川 花妃さん・阪本 愛実さん・上田 大造さん作 |
御手洗氏による『虚然一体都市像』(左下画像)へのコメント: 「アーチという形にこだわりを持ってやっていることが伝わってくる。コンセプトや言葉というよりもその空間性が自分の中にあるんだろうなと。そこに興味が湧きました。すごい設計者になっていきそうな予感がします。」 |
河野氏による『逃げ隠れの裏』(右下画像)へのコメント: 「偶然できていくものと恣意性があってできていくもの、建築家であろうとなかろうとそこに意図を持って自分で何かを付け加える人もいる。その境目みたいなものを考えさせられる作品だと思いました。」 |
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『虚然一体都市像』/谷渕 真斗さん作 |
『逃げ隠れの裏』/松岡 直輝さん・小林亮太さん作 |
![]() 『糸』/三井 恒輝さん作 |
今回の一次審査通過者の中で最年少だったのは、『糸』を手がけた高校2年生。しかも、建築科ではなく普通科に通う高校生であることがわかり、審査員一同その若さと可能性に大きな驚きを隠せませんでした。 審査員でありスカイコートCEOの藤原も、思わず「この発想はどこから?図面は書けるんですか?」と質問を投げかけます。仲氏は「応募作品を読んでいて、とてもピュアな人なんだろうと想像はしていましたが、まさか高校生だとは。この感覚を大事にしてほしいです」とエールを送りました。さらに御手洗氏からは、近年の教育環境についての話題も。「最近は高校生のレベルもすごく高いです。例えば、Minecraft(ブロックを積み上げて構造物をつくるゲーム)などを使った授業も取り入れられていて、クリエイティブな活動が誰にとっても身近な存在になっていることを実感します。」と語られました。 |
歓 談 〜フリータイム〜

セッション終了後は、さらに自由な歓談タイムとなり、会場のあちこちで活発な議論や学生同士の交流が広がっていました。 敷地や与条件などが設定されることなく、抽象的なテーマを手がかりに思考を深めていくSSPCは自由度が高いため、毎年さまざまな視点・価値観・想いが表現された作品が集まります。 |
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今回のテーマ『滞留と対流』も、どのように解釈したかは一人ひとり異なり、対話を通して初めて見えてくることも多くありました。また、そこから派生する話題や考え方も尽きることなく、会話は途切れることがありませんでした。時間の許す限り、皆さまにフリータイムを楽しんでいただきました。
学生の皆さま、審査員の三氏、そしてスカイコート運営陣にとっても、大変刺激的で有意義な時間となり、盛況のうちに本イベントは閉幕いたしました。
SSPC
セッションプラス
〜学生×建築家×不動産ディベロッパーCEO〜
続いて行われた「SSPCセッションプラス」は、未来の建築業界を担う学生たちが出会い、語り合い、つながる場として開催いたしました。飲み物や軽食を片手にリラックスして過ごす、ざっくばらんな立食形式の交流会です。出席した17組の作品が順に投影され、対話を交えながらプレゼンテーションと講評が行われました。

今年の審査員はこの4名。左から、御手洗氏、仲氏、河野氏、藤原
会場にお越しいただいた学生の皆さまは、学ぶ地域や年齢もさまざま。関東近郊をはじめ、名古屋、長野、京都、広島、島根、鹿児島、さらには中国から帰国して出席してくれた方もいました。中には不動産営業の社会人経験を経て建築を学んでいる方など、多様なバックグラウンドを持つ個性豊かなメンバーが集まりました。


全員が聞き手であり語り手となる「SSPCセッションプラス」。同テーマ、同世代、同じ建築分野を志す学生たちが『滞留と対流』をどう解釈し、プランを練り上げたのか。参加者の誰もが興味津々で耳を傾けていました。テーブルに手を伸ばすことすら忘れるほどの集中ぶりに、河野氏が「まずは皆さん、飲み物を手にしましょう(笑)」と一言。会場は一気に和やかな雰囲気に包まれました。

審査員の三氏による作品の読み解き方や表現方法もそれぞれ異なり、講評を聞いているだけでも、建築という世界の懐の深さや可能性、そして楽しさが伝わってくる時間となりました。
仲氏による『風のギフト』へのコメント:
「課題にしっかり向き合ってみよう、という3人の会話が聞こえてくるような作品です。チャーミングでダイナミック。芯があるんだけど遊び心もあって、結果として新しい合理性が作られているような印象です。建築を学んで初めての作品でこれができるのは、なかなかすごい。」

『風のギフト』/宇佐川 花妃さん・阪本 愛実さん・上田 大造さん作
御手洗氏による『虚然一体都市像』へのコメント :
「アーチという形にこだわりを持ってやっていることが伝わってくる。コンセプトや言葉というよりもその空間性が自分の中にあるんだろうなと。そこに興味が湧きました。すごい設計者になっていきそうな予感がします。」

『虚然一体都市像』/谷渕 真斗さん作
河野氏による『逃げ隠れの裏』へのコメント :
「偶然できていくものと恣意性があってできていくもの、建築家であろうとなかろうとそこに意図を持って自分で何かを付け加える人もいる。その境目みたいなものを考えさせられる作品だと思いました。」

『逃げ隠れの裏』/松岡 直輝さん・小林亮太さん作
今回の一次審査通過者の中で最年少だったのは、『糸』を手がけた高校2年生。しかも、建築科ではなく普通科に通う高校生であることがわかり、審査員一同その若さと可能性に大きな驚きを隠せませんでした。
審査員でありスカイコートCEOの藤原も、思わず「この発想はどこから?図面は書けるんですか?」と質問を投げかけます。仲氏は「応募作品を読んでいて、とてもピュアな人なんだろうと想像はしていましたが、まさか高校生だとは。この感覚を大事にしてほしいです」とエールを送りました。さらに御手洗氏からは、近年の教育環境についての話題も。「最近は高校生のレベルもすごく高いです。例えば、Minecraft(ブロックを積み上げて構造物をつくるゲーム)などを使った授業も取り入れられていて、クリエイティブな活動が誰にとっても身近な存在になっていることを実感します。」と語られました。

『糸』/三井 恒輝さん作
歓 談
~フリータイム~
今セッション終了後は、さらに自由な歓談タイムとなり、会場のあちこちで活発な議論や学生同士の交流が広がっていました。

敷地や与条件などが設定されることなく、抽象的なテーマを手がかりに思考を深めていくSSPCは自由度が高いため、毎年さまざまな視点・価値観・想いが表現された作品が集まります。

今回のテーマ『滞留と対流』も、どのように解釈したかは一人ひとり異なり、対話を通して初めて見えてくることも多くありました。また、そこから派生する話題や考え方も尽きることなく、会話は途切れることがありませんでした。時間の許す限り、皆さまにフリータイムを楽しんでいただきました。
学生の皆さま、審査員の三氏、そしてスカイコート運営陣にとっても、大変刺激的で有意義な時間となり、盛況のうちに本イベントは閉幕いたしました。